検索キーワードの持つ背景を考え、キーワードを見直すと、もっと成果を実感できるウェブサイト運営が可能になります。
本日は11月29日です。語呂合わせで「いいにくいことをいう」日なのだそう。なので、今日は普段ちょっと言いにくいことを記事に起こそうとと思います。
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、弊社は現在、本ウェブサイト上にて「ホームページ」という表記を意図的にやめています。なぜかというと、キーワードの持つ背景やユーザー属性を改めてチェックしフィルターをするためです。
ホームページ+新潟での上位表示で得られた結果は、現在弊社にとっては獲得したいユーザー属性ではなかった
ホームページと検索する人は、大きく素人さん・玄人さんに分けると、どちらかと言えば素人さんの分類の方が多い印象です。
と検索する方は、確かに弊社が多くご支援させていただいている起業創業の方や、ウェブの知識をあまりお持ちで無い方もいらっしゃいます。さらに、市場のパイが限られた地方においては「ウェブサイト」と「ホームページ」では、「ホームページ」で上位を獲得したほうが、アクセス母数は取れそうです。そういう意味では、「ホームページ+新潟」というキーワードで上位表示されることは、より見込みユーザーにアプローチできますから、メリットは多くあると言えます。
しかし一方で、質よりも価格で探している方から相見積もりだけを度々依頼されたりと、価値観の違う方からのお問い合わせも多くあり、その対応に消耗してしまうことに辟易してしまった感があります。
現在弊社がご支援させていただいている企業様や自治体様は、ウェブサイトを使って見込み客を顧客に変える・・・つまり、ウェブサイトやSNSの情報に触れることで、事業成果を上げたい、利用者の利便性をもっともっと高めたい!という積極的な運用を行なっているところがほとんどです。弊社の持ち合わせているスキルやウェブサイトに対する考え方・理念は、このような積極的な運用を考えているクライアント様にマッチングするものだと考えています。
そのような商品・サービスを展開する中で、「とりあえずのホームページでいいから安く作って」「カタログと同じでいいか」というようなお仕事を請けることはしないと決めています。それは、とりあえずのウェブサイトを作っても、いくら価格が安くたって成果の生み出せないサイトに掛けてしまったお金は捨てたも同然になってしまうからです。それこそが、依頼主(クライアント)の不利益につながると考えており、実際に他社で安く作ったサイトがどうにもならないからとご相談をいただくことが多いのです。目先だけを考えたとりあえずのウェブサイトが生み出す成果は皆無といってもよいほどなのです。
弊社の提供する価値を理解してくださるクライアント様は、どちらかといえば「ウェブサイト」と表現する方が多く、ホームページと表現する方は、ご紹介やセミナーの受講者の方など、何らかの接点を持った方が多いので、ウェブサイトを通じて広く多く獲得する必要は無いという判断をしているからなのです。
自社が提供する価値と検索流入キーワードが持つユーザー意図をマッチさせることが重要
ウェブ制作に関連するキーワードだけでも複数あり、それぞれにユーザーが持つ意図が異なります。
ホームページ制作 | ホームページと呼ぶ人々はどちらかといえばITリテラシーの低いユーザー。ウェブに関連していない事業を営む企業や個人事業主の方が多い。 |
---|---|
ウェブサイト制作 | 広告・ウェブ関連事業者や社内のウェブ担当者。どちらかといえば、ITリテラシーの高い方が多い。 |
ホームページ作成 | ウェブサイトを自分で作りたいと思っており、作成ツールを探している方。比較的ITリテラシーの低い方が多い印象。 |
このように、ウェブサイトひとつとっても、ユーザーのリテラシーや意図によって検索キーワードは異なるのです。皆さんが獲得したいユーザーは、どんな属性のユーザーでしょうか?今一度、自社が提供する価値やペルソナをよく考えて、獲得すべき検索キーワードを見直してみてください。ユーザーの意図にあった検索キーワードで上位表示を狙うことが、成約率の向上につながり、効率のよい集客ができるようになる秘訣だと考えています。
自社のサービスにあった見込みのあるキーワードを調べる方法
ターゲット(ペルソナ)ならどう検索するか
まずはそこをしっかり考え、調べることがスタートです。調べる方法は簡単。ツイッターやfacebook・ブログなどで、まずは自社の商品サービスの一般名称を様々なパターンで検索して、利用しているキーワードの傾向をつかみます。
GoogleトレンドやGoogleサジェスト、キーワードツールを使って検索ボリュームを調べる
ペルソナのキーワードの傾向をつかんでも、そのキーワードの検索ボリュームがあまりに少なすぎる(月間50回未満とか)と、そもそものアクセス母数を獲得できないので、売上になかなかつながらない・・・という場合もあります。以前はよく「ロングテールのキーワードで上位表示されたほうが成約率が上がる」と言われていましたが、ロングテールでは複数キーワードの組み合わせパターンを獲得しておかないと、成約率は高くても売上に直結する「成約数」は増えません。ですから、ペルソナが使いそうなキーワードとその類似する周辺キーワードも獲得しておく必要があります。それを調べるために有効なのが、以下の3つのツールです。
Googleトレンド
調べたいキーワードの検索ボリュームや月別のトレンドを比較することができます。例えば、下図のように、東京都知事の小池百合子さんは、現在「小池百合子」「小池都知事」のどちらで検索されることが多いのかを比較すると、都知事選以前はどちらも検索ボリュームは少なかったようですが、以下の青線ように都知事選直後に一気に検索ボリュームが増え、現在もフルネームの氏名よりも「小池都知事」と検索する人が多くいる状況です。ということは、アクセス数を獲得したい場合は、「小池百合子」という氏名で検索した場合に上位表示されるよりも、現在においては「小池都知事」と検索した際に上位表示されたほうが、アクセス数は獲得できるはずですので、「小池都知事」で上位表示されるよう、コンテンツをチューンナップすれば良いわけです。
Googleサジェスト
皆さんがGoogleを使って検索するとき、検索ウィンドウに検索キーワードの候補が表示された経験がありませんか?それはサジェストといって、入力したキーワードに関連した検索ボリュームの多い(よく検索されている)キーワードをGoogleが提案してくれる機能です。これを使うと、世の人々がどんなキーワードで検索をしているのかの傾向が掴めます。
キーワードツール
私がよく利用しているキーワード調査のためのツールは、http://keywordtool.io/このキーワードツールです。このツールの優れたところは、Googleだけではなく、youtubeやbing、Amazonの検索キーワードも取得できる点です。弊社では有料版を使用しているので、月間の検索ボリュームなど詳細データを取得することができますが、無料版でもキーワードのヒントは得ることができます。
これらを使用することで、たとえばこんなことが分かります。
奥さんへのクリスマスプレゼントを探している男性はどう検索するか
「クリスマスプレゼント+奥さん」と思い浮かぶかもしれませんが、男性は「クリスマスプレゼント+妻」「クリスマスプレゼント+嫁」というキーワードで検索する方が多いようです。皆さんが、女性向けの商材を販売するお店であれば、「奥様へのクリスマスプレゼントに」という商品を紹介するコンテンツを作ると思いますが、合わせて獲得しなければならないキーワードとしては「妻や嫁」。それをいかに自然にコンテンツに表現し、上位表示を狙うかが鍵となります。
モラルの無いキュレーションメディアが問題視されている今こそ、むやみなたらなSEOではなく、ユーザーに寄り添って提案を
DeNAが運営する健康系情報のキュレーションメディア「welq」がモラルも何も無いSEO対策をおこなったり、命に関わる重要な情報であるのに、根拠の無いいい加減なコンテンツを大量生産して健康系や病名などのキーワードで上位表示を獲得し、大きな批判を浴びています。広告が収入源であるメディアサイトにとっては、確かに様々なキーワードで上位表示することがビジネス上必須です。しかし、ユーザーのリテラシーも向上しており、一見記事に見えてしまうネイティブ広告もどんどんスルーされていますし、キーワードの意図とコンテンツ内容にミスマッチがあれば、すぐにサイトを離れてしまいます。
ウェブの活用には確かにアクセス数も大切。でも、流入意図や流入の質も重要です。みなさんの会社や組織・団体が提供する価値と、流入ユーザーの属性をマッチングすることができれば、ウェブサイトのあるべき本来の姿に近づいていき、もっと成果を出しやすくなるのではないかと感じています。
投稿者プロフィール
